地元のお客さんがもとめる本を置く──それがどんな本であろうと。
それは「まちの本屋」に必須の条件なのでしょうか。それはほんとうに地元のお客さんがもとめている本なのでしょうか。私たちは自問自答します。
「ヘイト本」。主に中国や韓国にたいする偏見や憎悪をあおるような書籍が話題になりました。その後、もう何年も経って話題としては少なくなった気がしますが、当然なくなったわけではなく、いまも変わらず「ヘイト本」はあります。とくに私どものように規模が小さければ小さいほど、いろいろな意味でその存在感は大きいのです。
弊店は、これからの「まちの本屋」の役割を見直し、新しい店へと生まれ変わるためのプロジェクトとして、「まちの本屋リノベーションプロジェクト」を起ち上げました。地元のお客さんにとってあるべき「まちの本屋」の姿をもとめてとり組みはじめたわけですが、この「ヘイト本」問題に対しては常に葛藤を覚えます。
もとめる読者がいる。たしかに売れていく。でも、あきらかに歪な主張をする本を扱っていいだろうか、と。
今回は2019年11月に『私は本屋が好きでした──あふれるヘイト本、つくって売るまでの舞台裏』を上梓された永江朗さんをお迎えします。
永江さんは30年以上にわたって、本屋の取材に携わり、石堂書店のようなまちの本屋を愛してきました。今回の著書では、「ヘイト本」隆盛の理由を求めて書き手、出版社、取次、書店への取材を通し、なぜ本屋の店頭に「排除の棚」が出来上がり、無為無策のまま放置され続けてしまうのか、その原因はしくみとそれに基づく仕事にあるといいます。また、「ヘイト本」に頼らなくても本屋は成立するはずだ、とも。
永江朗さんに加え、店長・石堂智之と、石堂書店のサポートをする三輪舎の中岡祐介との鼎談で、まちの本屋における「ヘイト本」のあつかい方を考えます。
開催概要
- 日 時 2020年1月25日(土)13時開場/13:30開始〜15:00終了予定
- 会 場 こいしどう書店( 神奈川県横浜市港北区菊名1丁目7−8/石堂書店・別館)
- 参加費 1500円(ワンドリンク付き)
- 登壇者
- 永江朗(ライター/『私は本屋が好きでした』著者)
- 石堂智之(石堂書店 店長)
- 中岡祐介(三輪舎 代表/まちの本屋リノベーションプロジェクトメンバー)
- 主 催 石堂書店
- 共 催 太郎次郎社エディタス
お申し込み方法
店頭にて直接またはPeatix(オンライン予約)にてお申し込みいただけます